# Python Bytecode Instructions Python bytecodeの変数操作系の命令はnamei (name index)を通してアクセスされる。これは、Pythonの動的変数アクセス(evalなどを使い、文字列でアクセスできる)を実現するためである。 1命令は2byteで、命令、引数がlittle endianで格納されている。 引数を取らない命令も2byte使っている(引数部は0)。 ## STORE_NAME(namei) globals[namei] = stack.pop() ## LOAD_NAME(namei) stack.push(globals[namei]) トップレベルでしか呼び出されない。 ## LOAD_GLOBAL(namei) stack.push(globals[namei]) トップレベルでSTORE_NAMEしたものを内側のスコープでLoadするためのものだが トップレベルでのnamei==あるスコープのコードオブジェクトでのnameiとは限らない(nameiではなくnameが同じ) ## LOAD_CONST(namei) stack.push(consts[namei]) 定数テーブルにある定数をロードする 現在(Python 3.9)のところ、CPythonではいちいちラムダ関数を"\"という名前でMAKE_FUNCTIONしている ```console >>> dis.dis("[1,2,3].map(lambda x: x+1)") 1 0 LOAD_CONST 0 (1) 2 LOAD_CONST 1 (2) 4 LOAD_CONST 2 (3) 6 BUILD_LIST 3 8 LOAD_ATTR 0 (map) 10 LOAD_CONST 3 ( at 0x7f272897fc90, file "", line 1>) 12 LOAD_CONST 4 ('') 14 MAKE_FUNCTION 0 16 CALL_FUNCTION 1 18 RETURN_VALUE ``` ## STORE_FAST(namei) fastlocals[namei] = stack.pop() おそらくトップレベルにおけるSTORE_NAMEに対応する 参照のない(もしくは単一)変数がこれによって格納されると思われる わざわざグローバル空間が独自の命令を持っているのは最適化のため? ## LOAD_FAST(namei) stack.push(fastlocals[namei]) fastlocalsはvarnames? ## LOAD_CLOSURE(namei) cell = freevars[namei] stack.push(cell) そのあとBUILD_TUPLEが呼ばれている クロージャの中でしか呼び出されないし、cellvarsはクロージャの中での参照を格納するものと思われる LOAD_DEREFと違ってcell(参照を詰めたコンテナ)ごとスタックにpushする ## STORE_DEREF(namei) cell = freevars[namei] cell.set(stack.pop()) 内側のスコープで参照のない変数はSTORE_FASTされるが、参照される変数はSTORE_DEREFされる Pythonではこの命令内で参照カウントの増減がされる ## LOAD_DEREF(namei) cell = freevars[namei] stack.push(cell.get()) ## 名前リスト ### varnames fast_localsに対対応する、関数の内部変数の名前リスト namesで同名の変数があっても、基本的に同じものではない(新しく作られ、そのスコープからは外の変数にアクセスできない) つまり、スコープ内で定義された外部参照のない変数はvarnamesに入る ### names globalsに対応 スコープ内で使われた外部定数(参照だけしている)の名前リスト(トップレベルでは普通の変数でもnamesに入る) つまり、スコープ外で定義された定数はnamesに入る ## free variable freevarsに対応 クロージャがキャプチャした変数。同じ関数インスタンス内においてstaticな振る舞いをする。 ## cell variables cellvarsに対応 関数内で内側のクロージャ関数にキャプチャされる変数。コピーが作られるので、元の変数はそのまま。